「オリジナルジュエリー」カテゴリーアーカイブ

今やらなければならない事(ペアシェープダイヤリング)

東日本大震災にて被災されました皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

先のブログで書きましたように私に出来る事はそう多くありません。
ですから今自分が出来る事を力いっぱいしようと思います。
私にできる事、それはジュエリーを通じて少しでも皆様に貢献できるように努める事です。

ですから今日から改めてジュエリーに関するブログを再開させてまいります。

実は以前から何を作ろうかとあたためておりました0.5Ctのペアシェープダイヤをソリテールのリングに作る事に致しました。
で、思い切って制作している風景を写真に収めましたので一気にご覧いただこうと思います。
前回のマーキースと同じ制作工程の場所は、同じ写真を一部使用しております。

①先ずは地金を用意して、叩いて丸めます!
結婚指輪:角棒から輪っかに

②そして曲げた際にできる歪みや厚みの変化をヤスリで削って整えます。
リングをヤスリで削る
③そしてダイヤの入る部分を決めます。

こうしてダイヤを実際においてみるんですよ☆ひっくり返しておくのがコツです。
で、概ね把握が出来たら完全に腕を成形してしまいます。
結婚指輪:ダイヤの仮置きとリング指馴染み

④腕をバフにて磨き上げてしまいます☆
通常は最後に磨くのが一般的ですが、アトリエヒロウミでは途中段階で、先に仕上げてしまいます。もちろん、ちゃんと理由はあるんですよ♪
仮磨き
⑤次は頭の部分。頭と言われても解らないですよね(汗)
ダイヤを乗せるための石座の事です。それをヤットコで、くいくいっと曲げて作っちゃいます。で、腕(リング)と合体させちゃいます。
何気なく書いちゃいましたが、実は全てのバランスがここで決まってしまうので、最も慎重にかつ時間を掛ける作業なんです。
そのあとに、中石の爪を角度の調整をしながら一本ずつセットしていきます。
結婚指輪:ダイヤ枠制作

⑥次は石合わせです。
出来上がったリングにメレーダイヤをセットしていくためにドリルで穴をあけて行きます。
メレーダイヤが入るかチェックしながら、ひとつずつダイヤの直径に合わせて穴をあけて行きます。。
さっきからリングについている透明なのは何かな~と思われている方も多いのではないでしょうか?実はこれセロハンテープです。
先に腕を綺麗に鏡面仕上げしておりますので出来るだけ擦り傷がつかないように保護しております。
手間ですがこれも大事な心づかいです。
メレーダイヤの石合わせ1
⑦ダイヤがしっかりと入るかチェック。深さやお隣のダイヤとの隙間の具合もチェック!
メレーダイヤの石合わせ2
メレーダイヤの石合わせ3
ピッタリと入りました。
このメレーダイヤ大きく見えますが直径1.60ミリなんですよ。
1.62ミリなら、もうこの穴には入りません。

⑧あと石留めや諸々の作業が行われて完成です!!
一気に完成の写真です。
ダイヤモンドring完成
⑨繊細な腕にメレーダイヤをセットしておりますが、しっかりと腕にも刻印を入れております。
腕の幅が細いので刻印を入れるには緊張します。さらにはしっかりと金槌で打ち込みますので、その際に腕が伸びてしまってリングサイズが0.3番ほど大きくなってしまうのです。
しかし、初めの段階でちゃんと0.3番小さく作っておりますので大丈夫なんですよ☆伸びてくれてちょうど良くなるのです。
伸びしろも計算に入れて制作に取り掛かります。
刻印
手作りの場合、完成のイメージは職人の頭の中にあるので、どのような順番で制作すれば良いのかというのは作り手の考え一つです。
それによって完成度も大きく変わってしまうと言っても良いと思います。
さて、こちらのリングはどこで皆さんにご覧頂けるようになるのでしょうか(汗)
ホントに出来たてホヤホヤなんですよ♪

皆さんに少しでも手作りの温かみが伝わりますように☆

「こだわり」と「作り込み」

アラベスクリングNo.1(HIROUMI)

アラベスクリングNo.1(パーツのはめ込み作業)HIROUMI
仕上げたパーツを嵌めこみ組み立てているところです

こだわりが強いと言えば、どのブランドでもきっと同じ事を言うでしょう。

しかし、もっとも大事なのは、細部に渡る「作り込み」です。

この部分は絶対に妥協が許されない個所で、ジュエリーにおいて非常に重要な事であると考えております。
とはいえ、それは膨大な時間とセンスが必要不可欠となります。

一点一点素材を厳選して、しっかりとした作り込み、表から見ただけでなく裏側も表と同様のクオリティにて、制作を行い表現する。
そういった作品こそジュエリーと呼ばれる価値ある物だと私達は考えております。

ときには、一本の指輪を作り上げるのに数百のパーツに分けて、各パーツを磨き上げた後に組み上げるということもあります。
新作として制作しました写真のリングも、唐草模様をプラチナの線材で作ったパーツをピンセットで一つずつはめ込んでいき、溶接して行きます。バランス感覚と感性から生まれる作品です。
ですから年間でも僅かな本数しか制作することが出来ません。

それでも、しっかりした本当に良いジュエリーをお手に取っていただきたいという想いから一点一点大事に仕上げていきます。

それこそが私達のこだわりです。

爪の角度?

ソリテールリング爪の角度(マーキスダイヤ)HIROUMI

ジュエリーにご興味のある方でしたらピンと来るかもしれませんが。
爪と言うのは指の爪ではなく、宝石を留めるための柱のような部分の事を指します。
(今回の写真ではピンセットで挟んでいる線材の部分です。リングを裏側から映しております。)

ソリテールリング爪の角度2(マーキスダイヤ)HIROUMI
一本ずつ爪の角度を調整・確認しているところです。

ジュエリーにセットされている宝石のほとんどはプラチナや金などの貴金属によって枠に押さえこまれております。

とはいえ、そこに留めているだけなら、あまり気を使わなくてもいいのですが、美しくセットしようと思えば、どのようにセットすれば美しくする事が出来るかということを考えなければなりません。
今回の写真で撮りましたこのマーキスカットダイヤのリングでも、その部分は随分意識して制作しております。
マーキスカットのシャープさを表現するために爪を鋭角にセットし、かつ線材でも石枠部分は太く根本に向かって細くと、グラデーションを付けました。
わずかな変化なので、気付き難いかと思いますが、それでも繊細さを感じてもらえればと思っての加工です。

手作りでの制作ですので、爪の一本一本を棒状のプラチナから削ってつくり、角度の調整をしながらセッティングして溶接していきます。
ただ鋭角にと一言で申しましても、一か所を鋭角にセットするためにはそれに関連する部分の作りすべてを、
それに合わせて制作する必要があるので、事前に見越してそれらの部分をそれに合わせて作っておく必要性があります。
後で思いつきで出来るものではありません。
細かな作業なので、神経を研ぎ澄ましての作業となります。
この爪を立てる作業をしている間は、話しかけられても返事をする事が出来ません。
ときには一本立てるのに一日かかってしまうことがあるほどです。

仕立ての大切さ

ハートシェイプを使用した、ソリテールリングの側面から見た写真です。
ソリテールリング(ハートダイヤ)HIROUMI

宝石の美しさを表現するために、あえてシンプルなモデルに制作致しました。
先に書きましたようにシンプルに表現するには、思われる以上に高度な技術が求められます。
宝石の美しさについ目を奪われがちですが、そんな時ほど枠の仕立てにも十分目を凝らして下さい。
側面から見てみると枠のプロポーションをみてとる事が出来ます。
そうすればそのジュエリーを制作されるまでの想いを感じ取っていただけることと思います。
見分けの一つとして、枠の細部までに至る仕上をご覧いただければと思います。

ジュエリーには、貴重なプラチナや金を素材に宝石がセットされております。
だからこそ、見えづらい裏側や隙間の内側まで綺麗にプラチナも磨いてあげなければ、高価な貴金属を使用する意味がないと考えております。
手にした際に、地金部分をそっと光に照らして下されば鏡のように綺麗に反射し、お顔が映り込むと思います。
宝石と共に、枠の仕立てにもジュエリーとしての完成度を気に留めるようにして頂ければ、
どのような元に作られたのかということが少しづつ感じれるようになるのではないかと思っております。

そういった細部に至る仕上げや、作り込みが宝石の魅力を引き出すのにとても大切な役割をしております。

ソリテールリング(ファンシーダイヤモンド)

今回の新作発表にて、制作しましたソリテールリングのご紹介です。
ソリテールリング(マーキス・ハートシェイプ)HIROUMI

純粋に繊細で綺麗と思える作品を作りたいと思い、ソリテールリングを2点制作致しました。

センターストーンのダイヤの美しさ、メレーダイヤの煌めき、繊細に作りあげ余計なものをそぎ落とし
指の上にそっと輝く、洗練した美しさを表現したく思い作り上げたモデルです。

一軒シンプルに見えるかもしれませんが、ジュエリーの良さ、宝石の魅力を引き出すために考え抜き、技術を凝らした作品です。

シンプルな作品と言うのは、技術の良し悪しがとてもはっきりと解るものなのです。

左右対称であったり、センターストーンを留める爪の角度であったり、メレーダイヤの彫り留めの綺麗さであったり、
わずかな歪みがシンプルであるがゆえにはっきりと解ってしまうのです。
そして、ヤスリひとかけで大きく表情が変わってしまいます。
ですから、制作における「作り手」の技術がはっきりと出てしまう作品と言っても過言ではないかもしれません。

繊細な作りのなかにも、指にしたときに優しく納まるようにリングの内側には程良い幅を持たせ、
心地好さも感じていただけるようにと配慮いたしました。

どうしてダイヤモンドが美しく感じるのか、そんな時リングの枠の仕立てにも少し目を凝らして頂ければ面白いかもしれません。