アトリエ新空間づくりのご報告

いつもHIROUMIをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

本日は、私たちHIROUMIにとって小さな、けれども大きな一歩となるご報告をさせていただきます。

このたび、アトリエの一角にお客様をご案内できる小さな店舗スペースを新設することとなりました。

実はこの構想、ずっと以前から「いつか自分たちの手で形にしたい」と思い描いていたものでした。

店舗というと華やかなイメージを持たれるかもしれませんが、私たちが目指したのは、“サロンのように落ち着いて対話ができる空間”

おひとりおひとりとじっくり向き合える、そんな場をつくりたいと願い、アトリエ前の車1台分の駐車スペースを時間をかけて店舗へと改装しています。

◆11月中のオープンを目指して。丁寧に、心を込めて

現時点で、工事はおよそ2/3ほど進んでおります。

オープンは11月中旬頃を目指しておりますが、正確な日程はまだ確定しておりません。
というのも、せっかくなら無理に急がず、職人の皆さんにも丁寧に作業していただきたいからです。

“職人不足”がささやかれる今の時代にも関わらず、本当に多くの方がこの空間づくりに力を尽くしてくださっています。

ありがたいことに、店舗設計のディレクターさんとも素敵なご縁があり、デザインや素材選びの面でもとても心強く支えていただいています。

※壁や天井の施工風景です。 手仕事の積み重ねで、空間が少しずつ命を帯びていくような、そんな時間です。

◆三代にわたる想いのかたち

この四天王寺のアトリエは、かつて初代(祖父)が工具を手に毎日宝飾品を制作していた思い出の場所でもあります。

“ガチガチの職人”だった祖父が病床にあった頃、私は国際大会で獲得した金メダルを見せに行きました。

そのとき、祖父がふと、「職人やるんやったら、ここ使ったらええ」と言ってくれたその一言は、今でも私の中で大きな支えになっています。

そして現在、この場所を受け継ぎ、代表として工房を守っているのが、二代目である父です。
父は、祖父から託されたアトリエを次の世代に繋ぐべく、日々制作に励みながら、“かたちとして残す”取り組みを静かに続けてくれています。

祖父、父、そして私たち三代にわたり受け継いできた想いを、ようやく小さな“かたち”にすることができそうです。

ご予約制というスタイルは変わりませんが、今後はこのスペースを活かして、より快適に、より丁寧にご相談いただける環境をご提供していけたらと考えております。

◆感謝を込めて

この小さな空間づくりを進める中で、あらためて実感しているのは「仲間の存在」の大きさです。

家族、スタッフ、職人仲間、お取引先の方々、そしてなにより、お客様。
本当に多くの方の支えがあって、ようやくここまで来ることができました。心より感謝申し上げます。

なお、こちらのスペースでは“ジュエリーをたくさん並べてお見せする”というよりは、これまで通り、ブライダルリングやオーダー制作を中心にご対応してまいります。

自分たちのジュエリーづくりはどうしても後回しになってしまうのが現実ですが、それでも「少しずつ、確かに」歩みを進めていけたらと思っております。

どうか、今後とも変わらぬご愛顧を賜れましたら幸いです。

完成とオープン日が決まりましたら、あらためてホームページにて正式なご案内をさせていただきます。
それまでは、工事の進捗を温かく見守っていただければ嬉しく思います。

HIROUMI
三代目 廣海 貴晴