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秋の研修会♪

仕事関係の出張や工具の買い出し以外は殆ど外出する事がないのですが、めずらしくとても興味を引かれる展覧会がありましたので、時間を作り、いつもより少し遠出してスタッフや同業の友人達とともに研修を兼ねて「大人の秋の遠足」として出掛けて参りました。

目的地は「MIHO MUSEUM」です。

信楽の山の中のとっても不便な場所にありますが、ルーブル美術館のガラスのピラミッド等で有名なI.M.ペイ氏の設計で、山の中に突然現れる桃源郷のような場所です。
レストランやチケット売り場のある棟と展示棟は離れていて、山と谷をトンネルをくぐり、橋を渡って辿り着く趣向になっています。
ゆっくり歩いて10分ほどですが、山の空気の中を歩んで行く導入部だけでも、期待感が膨らみます。

観たかったものは、
『ムガル帝国とマハラジャの宝石 カタール・アル サーニ・コレクション』

(↓紹介動画)

https://youtu.be/h8pOKAsc6ao

1500年台からのマハラジャの身の回りの装飾品から、マハラジャたちが注文したカルティエ等のヨーロッパで作られたインドテイストのジュエリー、歴史のある宝石たち、インドのジュエリーの影響が見られる現代のJARの作品などまで、200点近い宝飾品や宝石がどっさり展示されています。
ここまで来るとほんとに美術品というか、身近な「ジュエリー」という域を超えているので、単純に「綺麗だな~」、「ああ、こういう表現も面白いなぁ」、「わぁ!こんな凝った作りになってるんだ!」と単純に楽しめましたし、とても刺激になりました♪

展示期間はあと残り一週間ほどになりましたが、二度と日本ではお目にかかれそうにないものばかりですので、この機会に是非ご覧になって下さいね。

 

ミホ・ミュージアム

16年ぶりの感動の再会!

華やかだったRioオリンピックも閉幕し、皆さんそろそろ寝不足も解消された頃でしょうか☆

実はこの夏、とても懐かしくもあり嬉しいお客様がイギリス・ロンドンよりアトリエを訪ねてくれました。実に16年ぶりの再会となります。

彼は1999年、カナダ・モントリオールで開催された『技能五輪世界大会』で共に技を競い合った、イギリス代表のクリスさんです。

可愛い双子ちゃんと奥様と一緒にはるばる訪ねてくれました☆

クリスさんatelierにて

技能五輪とは職人や技術者たちたちが腕を競う職能のオリンピックです。
競うと言っても対戦するわけではなく、一人ひとりが決められた時間内に規定通りの品を制作して結果を競うという
『自分との闘いです。

当時は初めての海外という慣れない環境で、色々戸惑うことも多い中フランクに接してくれたのが彼でした。英語が苦手なので言ってることは何となくしか分からなかったのですがスマイルと雰囲気で好感を持ってくださっているとわかりました♪

金メダルを獲れた時も「グッジョブ!」とすごく喜んでくれたのを憶えています。

まだ今ほどインターネットの環境も十分に整っていない時代でしたから、気軽にメールで連絡をということも出来なかったのですが、近年になってFacebookから連絡をもらい来日に合わせて再開となったわけです。もう、こんなこともあるのかと大感動でした。


数時間の間に、アトリエを見てもらって、当時の思い出を語り(奥様の通訳で!)、最近のお仕事ぶりを伝え合い、
最近作っているものなどもしっかり見てもらいました。

互いにこれからも交流をしていこう!とエールを交換。

あの若き日に、一生に一度の熱い数日間を共に過ごした仲間だからこそ、言葉がうまく伝わらなくとも作品を見ただけで多くが伝わり、通じ合えるものがあるんじゃないでしょうか?

海の遥か彼方でも、国や人種は違えども、ジュエリー作りに想いを込め、技を磨いていこうとする心は同じ、あの時と少しも変わらないで再会出来たことが、本当に心からうれしく思えました。

本当に遠いところをありがとうございました。
闇雲に必死だった修行時代を忘れずに、お互いこれからもより一層素晴らしいジュエリーを作って行きましょう☆

そしてお土産はもちろん、お互い秘密工具の交換です。これは世界共通なんですね(笑)