Craftmanship

手づくり鍛造のマリッジリング

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HIROUMIの結婚指輪(マリッジリング)が誕生するまで

手づくり鍛造の結婚指輪

HIROUMIの結婚指輪は既製品ではないので、ご注文をいただいてから初めて制作が始まります。
一生ものの結婚指輪だからこそ、ご希望に合わせて1本1本丁寧にフルオーダーとしてお作りしております。
ご注文をいただいてから、どのように結婚指輪が生み出されているのかご案内いたします。

ハードプラチナを作り・鍛える

オリジナル配合のPt950

  ::: #01 ::
プラチナの溶解

オリジナル配合・溶解

HIROUMIではPt999にオリジナルの割金を加え配合するところから始まります。金性は国際標準のPt950。
 
変形しづらく、より柔軟に、より輝くように。
 
長年様々な配合のプラチナを試し研究を重ね、繊細な加工が求められるハイジュエリーを制作するのに最もふさわしいプラチナの配合を見つけ出しました。
 
長い時間を共にするマリッジリングにも、同じプラチナの配合で作ることがふさわしいと考えております。
オリジナルの配合でプラチナの純度を95%にした後に、プラチナを鍛える作業を行います。
プラチナの融点は1780度にもなります。
肉眼では目を痛めるほどに赤くなりますので特殊なメガネを掛けて目を保護しながらの作業となります

::: #02 :::
プラチナの鍛造


鍛造(たんぞう)

プラチナを赤く熱し、大きなハンマーを振り下ろしプラチナを鍛えます。
金槌を振り下ろすたびに、アトリエ中に「カーン」と大きな音が響き渡ります。その姿は、刀鍛冶そのもので刀匠を彷彿させ、いままさに制作が始まったのだと合図の鐘がなっているかのように感じます。

::: #03 :::
プラチナの圧延


圧延

金槌でプラチナの塊を角棒状に整形し、ある程度細くなったら「焼きなまし」を繰り返しながら圧延ローラーに入れ、必要な太さまで細くします。

※焼きなましとは、バーナーで赤く熱したプラチナを水の中に入れ急冷させ、柔らかくすることで、地金に割れやヒビが入りにくくする作業のことです。

赤く熱したプラチナを金槌で鍛える鍛造
 

鍛えるとどうなるの

プラチナは金槌でたたき鍛えることで、組織がきめ細かくなり粒子の大きさも均一化していくことで強度が増します。
また、熱間鍛造は冷却速度の違いによる歪みも起こりにくくなります。
それにより、同じ厚みのプラチナだと鍛造(たんぞう)製法で作られたリングのほうが鋳造(ちゅうぞう)製法より強くなります。
あえて鍛造のデメリットを取り上げれば、適切な鍛造には卓越した技術と経験が必要になります。そして、数多く制作することには向かないということです。
鍛造を動画でご覧いただけます >

※音量注意

<大切なこと>
ジュエリーの制作では様々な制作方法がありますが、大きく分けると主に鍛造と鋳造に分けることができます。どちらが良い製法だということではなく、制作するものに合わせた適切な使い分けが最も大切になります。

指輪を形づくる

リング状にして形をつくり削り出します。

::: #04 :::
プラチナをリング状に丸める
※圧延ローラーで伸ばした棒状のプラチナをリング状に丸めます。
::: #05 :::
リングの合わせ目を整える
※合わせ目に段差や隙間が出ないように整えます。

鍛えたハードプラチナをリング状にする

しっかりと鍛え上げたプラチナを棒状に圧延し、オーダーいただいたリングサイズ分の長さを多種多様な工具を使いリング状に整えます。
 
この時にプラチナに余計な傷を付けないように革などをあてがいながら作業を行います。
 
無理な力を加えると部分的に厚みが変わったり、金属疲労を起こすので、常に完成した時の形状をイメージしながら作業を進める必要があります。

::: #06 :::
プラチナの溶接作業
 

接合

プラチナを接合部分に流し合わせます

プラチナは金よりはるかに融点が高く約1780度にもなります。
溶接には酸素バーナーを使い、接合部分が高温になり眩しい光を放つので特殊なメガネで目を保護しながら作業を行います。
溶接時に使うピンセットも高温でも溶けないように特殊な素材のものを使用します。

::: #07 :::
鍛造とサイズ合わせ
 

鍛造とサイズ合わせ

金槌で鍛えつつ、真円に整えリングサイズを調整

リング内側を綺麗な円にするためリングを芯金に入れ金槌で叩き締め鍛え整形することで、さらにプラチナが硬く鍛えられつつ綺麗な円になります。この時にオーダーいただいたリングサイズになるように調整も同時に行っています。

<大切なこと>
叩きすぎると厚みが薄くなったり、金属疲労で逆に強度を損なうこともあるので、プラチナと対話するように金属音を聞きながら作業をしています。

::: #08 :::
指輪の削り出し

リングの外側を削り形状を整える

手作業にてヤスリを使いリングの外側を目指す形状へと削り出していきます。
リングの側面にもほんのりと丸みを帯びるようにして、指にした際に心地よい丸みを感じてもらえるように、職人の指先の感覚で微調整を繰り返しながら削り出します。
 

::: #09 :::
指輪の内甲丸

リング内側に丸みをつける

リングの内角に形状に合わせた丸みをつけていきます。
リング内側を内甲丸に削り出すことで、指にした際に優しく指に馴染むようになります。
熟練の職人が指で丸みを確認しながら調整する内甲丸は卓越した職人だけが可能にする匠の技です。
内甲丸の削り出しを動画で見る >

※音量注意

 

::: #10 :::
指輪にシリコンをかける

シリコンで削り目をなくす

ヤスリで形状を整えたら、様々なシリコン砥石を使いヤスリの削り跡を消して鏡面仕上げの下準備を行います。
 

内甲丸の指なじみ
 

心地よい指なじみとは

手で削り出しているからこその絶妙な丸みの内甲丸。
熟練の職人によって微調整を施された指なじみ。
それが、着けていることを忘れてしまうような、やさしく指に添う着け心地を生み出しています。
 
ただ丸く削るのではなく、リングの内側の角を指先であたりを見ながら指への通りもよく、指を曲げたりの動きもスムーズに出来るように微調整を繰り返しながら施します。
普段指輪を着け慣れない方も違和感なくお着けいただけると思います。 

鏡面仕上げ

Polishing

::: #11 :::
ヘラがけの作業
 

ヘラがけ

Burnishing

超硬鋼製のヘラをリング全体に押し当てることで、表面が光るとともに硬化作用が起こります。
また、ヤスリの僅かな傷や加工途中で付いた傷、肉眼では確認できないような小傷もヘラで押さえこみ地金も締まるので指通りも良くなります。
近年ではこの工程を行わずに仕上げ作業を行うことも多いと耳にしますが、ヘラ仕上げを行なってから磨きを行ったほうが美しい輝きになるのを経験しているのでヒロウミでは欠かせない工程となっています。

::: #12 :::
磨き作業の風景
 

磨き作業

Polish

「バフ」と呼ばれる布を機械に取り付け回転させ、リング全体を磨きます。
バフには数多くの種類があり、研磨剤と組み合わせると数えきれないほどの組み合わせになります。
ヒロウミのリングでは、大小約7種類のバフと7種類の研磨剤を組み合わせ適材適所に使い分け磨いていきます。
どの場所にどのバフをどのように使うかは長年の職人の経験と知識が必要となり、硬く締まった地金は、磨き上げるにも高度な技術と多くの時間を要しますがその輝きには私達自身も魅了されています。

鏡面仕上げのリング
 

鏡面仕上げの完成

研磨作業が出来上がりプラチナの輝きが引き出されているか確認します。
ただリングが光っていればいいというわけではありません。
光っている面が滑らかに鏡のように反射し、映り込むこと。
幾度の工程を経て磨きこまれ、もうこれ以上光らないと感じてもさらにチェックをして磨きこむ。
そこまでこだわるからこそ、硬質であるにも関わらず滑らかな輝きを放つリングが生まれるのです。

ダイヤモンドのセッティング

Setting

::: #13 :::
下穴作業
※ダイヤモンドの位置決め作業
::: #14 :::
石留め作業
※タガネを使ったダイヤモンドのセッティング

セッティング(石留)

指輪にダイヤモンドをセッティングする作業です。
 
ダイヤモンドを固定するために、まずは位置決めから初めます。
1ミリより小さいサイズのダイヤモンドでも、位置を決めてプラチナにドリルで正確な位置に精密に手作業で穴を開けていきます。
 
位置が決まると、「タガネ」と呼ばれる彫刻刀のような形状をした刀でダイヤモンドの周りに爪を作りダイヤモンドを一粒ずつセットしていきます。
 

::: #15 :::
マリッジリングの完成


リングの完成

Finish

ダイヤモンドのセッティングが終われば、石留め時についた小傷を最終研磨で取り除きリングの完成です。
 最後に検査を行い、HIROUMIの基準を全てクリアしたものだけが皆様のもとへお届けされます。

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